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ARコラボレーションツール比較 |

作成者: 内藤 優太|2023/08/16 15:00:00
コロナウィルスの影響、少子高齢化の影響により、現場人員の不足がビジネスに大きな悪影響を及ぼしております。現在、zoomやMS teamsといったオンラインツールが急速に普及し、一部の企業はこの転換に対策を得ていますが、現場を軸とした企業では、その事業の特性から、依然と解決が図れていないのが現実だと思います。そこで現在、世界中で、現場での使用に特化したオンラインツールである「ARコラボレーションツール」が注目されていいます。

本記事では、ARコラボレーションツールとは何なのか、どのようなツール群があるのかを取り上げてみようと思います。現場のオンライン化に課題をもつ方々へ、参考になれば幸いです。

 

ARコラボレーションツールとは?

ARコラボレーションツールは、拡張現実(AR)アプリケーションを使用して、リモート環境からトレーニング、コラボレーション、および技術サポートを提供するために使用されます。 ARコラボレーションツールは、メンテナンス、製造、自動車、ユーティリティなどの分野でリモートサポートを提供するためによく使用されます。これらの分野では、ユーザーはスマホ、タブレット、ARメガネなどのハードウェアを使用して、特定の機器のメンテナンス方法を視覚的に指示することができます。

一般的に、下記を満たすものをARコラボレーションツールと定義できます。

  • リモートサポートアシスタンスを提供して、ユーザーがサポートチームに接続して、メンテナンスや作業に協力できる。
  • ユーザーがモバイル画面またはデスクトップにデジタル注釈を描画して、現実世界の3D物理オブジェクトに正確に貼り付けることができる。
活用事例

例としては、故障した機械があり、フィールドワーカーはそれを修正する方法を学ぶ必要があります。 ARコラボレーションツールは、機器の故障がどこにあるかを正確に示す視覚的な指示を提供するだけでなく、作業者が見ているものを正確に確認できるリモートサポートチームに接続することもできます。彼らは一緒に、ARと視覚的な指示を使用して問題を解決するために協力することができます。
これらのツールは、リモートのサポート部門やメンテナンス部門に実装されることが多く、まったく別の場所にいる場合でもフィールドワーカーとつながることができます。

 

ツールの種類

大きく分けて、コミュケーション特化型とインテグレーション型の2つに分類されます。

コミュニケーション特化型の特徴

スムースな意思疎通のための双方向通信、必要デバイスの制限をなるべく無くす等、人や機器を含んだ既存リソースの有効活用に着目しています。そのため、「低コスト・準備簡単・機能がシンプル」という特徴を持ちます。そのため、導入に対し特別な企業内の意識改革や、新たなリソースを追加する必要がないため、リスクが少なく手軽にツール使用の推進が促せます。DXの観点でいえば、最初の一歩として最適な選択になります。

また、コミュニケーション特化型は高レベルのAR技術が必要となるため、世界でも提供できるベンダーはそう多くありません。

インテグレーション型の特徴

PDM(Product Data Management:製品情報管理システム)や、CRM(Customer Relationship Management:顧客管理システム)等のシステムと連携し、関連データを現場で表示して高度なサポートを実現する事に着目しています。その多機能性から、専用のエンジニアを構える事で大きな効果が期待できる一方、「高コスト・要準備」という傾向があります。DXの観点でいえば、明確なロードマップのもと更なるソリューション群拡充として最適な選択になります。

多くのARコラボレーションツールベンダーはこの型に当てはまります。

 

コミュニケーション特化型の比較

今回は、導入が手軽・いち早く効果が実感できる・最新のAR技術が積極活用されているという理由でおススメの、コミュニケーション特化型のARコラボレーションツールをご紹介します。

1. Dive

「ARでどこでもあれこれ会話」をコンセプトに開発された日本発のツールです。Android, iOS両方で動作し、ARコマンドを可能にするなど、現場が直観的サポートを得られるという特徴を持ちます。サポートする側はアプリの必要はなくブラウザで動作するため、PCでもスマホでもタブレットでも動作します。

遠隔支援だけでなくARを使った手順書を構築することもでき、会話で使ったARオブジェクトは現場空間に紐づくARコンテンツとして保存することもでき、無人支援を可能にする施策も検討できる利点もあります。

また、様々なスマートグラスにも対応しているため、ハンズフリーで遠隔支援を得る事ができます。

出典はこちら

こんな企業に向いている!
  • ツール導入のために、新しいデバイスの用意は避けたい。
  • 立会検査や集合教育でも使いたい。
  • スマートグラスを使った遠隔支援に興味がある。
 

2. TeamViewer Pilot

zoom等が注目されるまえから、SaaS型のリモートコミュニケーションを扱っている企業が提供しているツールです。そのため、通信接続の安定性に強みを持ちます。またARだけでなく、スマートグラス(ウェラブルな小さなディスプレイに画面を表示する機器。一般的に空間認識はしません。)ソリューションにもノウハウがあります。出典はこちら

こんな企業に向いている!
  • 通信の安定性を重視したい。
  • スマートグラスとの連携に興味がある。
 

3. WorkLink

コミュニケーションツールだけでなく、ARを使った指示書を作成できるツールも用意しています。そのため、サポーターがいなくても現場が一人で解決できるような仕組みに強みを持ちます。出典はこちら

こんな企業に向いている!
  • ARに精通したエンジニアが社内にいる。
  • 現場ノウハウの蓄積、活用方法の新し仕組みにチャレンジしたい。
 

4. vuforia chalk

AR自体のSDKを開発している企業が提供しているツールです。そのため、ARの空間認識能力と精度に強みを持ちます。また、日本では数社が代理店として提供しているため、入手が容易です。出典はこちら

こんな企業に向いている!
  • 安定したAR技術を取り入れて、醍醐味を味わいたい。
  • いつものビジネスパートナーからソリューションを購入したい。
 

迷ったときは気軽に試せるツールがオススメ

違いを比較できましたでしょうか。正直、最新技術であるARを使ったツールのため、実際に使ってみないとその良し悪しは判断できません。そのため、まずはツールに触れてみて、自分の用途に合致するか確認をする事が必要になってくると思います。また、導入に際し、社内の承認フローを進行するために価値を実感いただくプロセスもあるかと思いますので、「お試しの無料期間がある」「思い立った時に、関係者に試用のお願いがしやすい」ツールをまずは選んでみる事をおススメします。

Diveは、企業に問い合わせれば簡単に30日間無料の試用ができるツールです。なので、まずはDiveを試してみるのはいかがでしょうか。

また、DiveはQRコードから情報を読み取り、ARとしてブラウザ表示・3Dモデル表示できるなど馴染みになるシステムインターフェイスによるシステム連携が可能です。コミュニケーション特化型を軸とし、インテグレーション型の価値を検討したいときに最初の一歩としてDiveはぴったりです。

 

まずは使ってみましょう!

まずは部署のメンバーで試してみましょう。みんなで試してそれぞれの視点から意見を募ることで、運用のイメージが掴めます。

たとえメンバーの抵抗が多くても、「これ面白そうだな」と感じるメンバーがいれば、きっと味方になってくれるでしょう。ぜひ、あなたの会社にぴったりなARコラボレーションツールを見つけてください。