「せっかく動画マニュアルを作ったのに、現場では結局先輩に聞いている」「再生回数を見たら、ほとんどゼロだった」——こうした声は、動画マニュアルを導入した企業から驚くほど多く聞かれます。
動画マニュアルの導入は年々増加しています。しかし、導入した企業のすべてが成果を上げているわけではありません。むしろ「作ったけれど使われない」という失敗パターンが繰り返されています。
本記事では、動画マニュアルが現場で活用されない構造的な原因を明らかにし、それを乗り越えた企業の実例とともに解決策を紹介します。
動画が「見られない」を解決!現場作業特化型の動画・AR手順書システム「Dive」
動画マニュアルの課題は、すでに複数の調査で明らかになっています。
株式会社プロジェクト・モードが2023年に実施した「マニュアルに関する意識調査」では、動画マニュアルの課題として「必要な情報を探しにくい」が最も多く挙げられました。紙やPDFのマニュアルでは目次や検索で必要な箇所に飛べるのに対し、動画ではシークバーを手探りで動かすしかなく、欲しい情報にたどり着けないという不満です。
(出典: 株式会社プロジェクト・モード「マニュアルに関する意識調査」2023年)
また、総務省「令和5年版 情報通信白書」によると、企業のDX推進において「デジタルツールを導入したが活用が進まない」ことが主要課題の一つとして報告されています。動画マニュアルも例外ではなく、ツール導入が目的化し、現場の業務フローに定着しないケースが多く見られます。
(出典: 総務省「令和5年版 情報通信白書」)
さらに、マイクロソフトリサーチの研究では、人間の集中力の持続時間は平均8秒程度にまで短くなっているとされています。10分を超える通し動画を最初から再生して必要な箇所を探す、という行為は、現代の情報消費行動と根本的に合っていないのです。
(出典: Microsoft Research "Attention Spans" 2015)
動画マニュアルが使われない原因は、運用の問題ではなく「通し動画」という形式そのものにあります。
通し動画は、作業の全工程を1本の動画に収めた形式です。ベテランが5分の作業を1本撮りし、それをそのまま共有する——作成は簡単ですが、閲覧者にとっては致命的な欠点があります。
「ステップ3のネジ締めのトルク値だけ確認したい」という場面でも、動画を最初から再生してシークバーを行ったり来たりしなければなりません。テキストのように「Ctrl+F」で検索することもできません。結果として、「動画を見るより聞いた方が早い」という判断になり、マニュアルは放置されます。
現場の作業には「Aの場合はこう、Bの場合はこう」という分岐がつきものです。しかし通し動画では、分岐を表現するには別の動画を丸ごと作り直すか、動画内で口頭説明するしかありません。
口頭での補足は聞き逃しやすく、後から確認もできません。分岐条件が多い作業ほど、通し動画では対応しきれないのです。
熟練者が動画の中で「ここは少し強めに押してください」「この角度が重要です」と説明しても、それは動画の時間軸の中に埋もれてしまいます。テキストとして抽出・検索できないため、ノウハウが蓄積されず、属人化が解消されません。
結局、動画マニュアルは「映像を撮っただけ」で終わり、現場のナレッジベースとしては機能しないのです。
相鉄グループの施設管理を担う相鉄企業株式会社では、ビルメンテナンス業務の標準化を目的に動画マニュアルを導入しました。しかし、現場での活用は思うように進みませんでした。
主な課題は以下の通りです。
そこで同社が採用したのが、Diveの「動画手順書」というアプローチでした。
Diveでは、撮影した通し動画をアップロードするだけで、AIが手順ごとに自動でステップ分割します(特許技術)。各ステップには「作業すべき事」「作業のコツ」「注意事項」「安全上の重要事項」をテキストで付与できるため、映像とテキストが一体化した手順書が完成します。
導入の結果、相鉄企業では以下の成果が得られました。
Diveが提唱する「動画手順書」は、従来の動画マニュアルの構造的問題を解決するために設計されたアプローチです。
通し動画を手順単位に自動分割することで、閲覧者は必要なステップに直接アクセスできます。「ステップ3だけ見たい」が、数秒で実現します。
各ステップに「作業すべき事」「作業のコツ」「注意事項」「安全上の重要事項」という4つのフォーマットでテキストを付与。映像では伝わりにくい暗黙知を、構造化された形で残せます。
テキスト情報は全文検索の対象となるため、「トルク値」「温度設定」などのキーワードで該当手順に即座にたどり着けます。動画のシークバーを手探りする必要はありません。
通し動画をアップロードするだけで、AIが手順の切れ目を判定し自動分割。手動での動画編集・カット作業が不要になり、作成の負担が劇的に下がります。
| 比較項目 | 動画マニュアル(通し動画) | 動画手順書(Dive) |
|---|---|---|
| 構造 | 1作業=1本の通し動画 | 1作業=ステップごとに分割 |
| 必要な箇所へのアクセス | シークバーで手探り | ステップ一覧から直接ジャンプ |
| テキスト情報 | なし(音声に依存) | 各ステップに構造化テキスト付与 |
| 検索性 | 不可(映像は検索できない) | テキスト全文検索が可能 |
| コツ・注意事項 | 映像内に埋没 | 専用フォーマットで明示 |
| 作成コスト | 撮影+編集が必要 | 通し動画アップ→AI自動分割 |
| 更新のしやすさ | 動画全体を再撮影・再編集 | 該当ステップのみ差し替え可能 |
| 現場定着 | 「見るのが面倒」で放置されがち | 必要な手順だけ見れるため習慣化しやすい |
動画マニュアルが現場で使われないのは、現場のやる気の問題でも、導入推進の不足でもありません。「通し動画」という形式そのものが、現場の情報アクセスのニーズに合っていないことが根本原因です。
この構造的問題を解決するのが、手順ごとにステップ分割された「動画手順書」というアプローチです。Diveなら、今ある通し動画をアップロードするだけで、AIが自動的にステップ分割し、検索可能な動画手順書に変換できます。
「動画マニュアルを導入したけれど活用されていない」「これから動画による業務標準化を進めたい」とお考えの方は、ぜひDiveをお試しください。
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