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スマートグラスで現場DXを推進!手順書が使われない理由と解決策!

作成者: 岩田駿生|2025/06/14 6:41:49

1.はじめに

本ブログは、製造業の現場で業務効率と作業品質の標準化を両立させるべく、現場DXの推進担当をされている部長クラスの皆さまに向けた内容です。

「紙の手順書がなかなか現場で使われない」「ベテランのノウハウに依存しがちで標準化されない」…

そんな経験がある方に向けて、役立つヒントをお届けします。

 

2.製造部門が抱える課題と手順書の参照
 

製造部門が直面している大きな課題の一つとして”現場では紙の手順書が確認しづらく手順遵守が徹底されない”ことがあげられます。
多くの現場作業者は、同じ作業を繰り返し行う中で暗黙知が蓄積されることで、作業が無意識レベルでできるようになるため、だんだんと独自で効率の良いと感じるやり方を実行してしまうケースも少なくありません。

その根底にある原因として考えられるのが”手順書の作成者が実際に現場で作業する人ではなく、管理部門の人であること”です。
作業現場に日常的に関わっていない人が作成する文書は、どうしても現場の実態を反映しきれないため“現場の感覚”からズレてしまう傾向にあります。
たとえば、作業者が「この工程は経験上注意が必要だ」と感じているポイントでも、それが管理部門には伝わらず、結果としてその注意点が盛り込まれない手順書が完成してしまう、といったケースが考えられます。

結果として、「実際の作業内容に合っていない」「現場では使いにくい」といった理由から手順書を使わない業務体制が定着してしまい、現場の改善が思うように進まない要因の一つになっていると考えられます。

また、作られた手順書や動画マニュアルなどが”事前学習を前提に設計されている”ことも使われない原因の一つと言えるでしょう。
現場では「作業中に手順書を見返す」ことが求められているにもかかわらず、そのニーズが現状の形式では十分に考慮されておらず、見落とされがちです。

こうして作成された”事前学習が前提の手順書”をいざ現場で使おうとすると、今度は物理的な制約にもぶつかります。
現場では両手がふさがる作業が多く、紙の手順書を手に持ったり、台に置いたりして確認しながら作業を進めるのは、なかなか大変です。
さらに、油汚れ・粉塵・照明条件などの影響で、紙媒体を扱いづらい環境も多く、結果的に「見ない」「見られない」「使われない」ことに繋がります。

製造業従事者を対象にした調査では”紙文書の使用によって生産性の低下を感じる”の問いに対して「よくある」「ときどきある」と回答した企業が全体の約83%を占めており、生産性改善や業務プロセスの効率化の妨げになっていることが裏付けられています。
出典:現場改善ラボ(Tebiki株式会社)|製造業のペーパーレス化推進状況の調査

このように”現場では紙の手順書が確認しづらく手順遵守が徹底されない”のは作業者の怠慢ではなく、設計・運用・環境すべての問題が絡み合った構造的な課題なのです。


スマートグラスを使った現場DXをご検討中の方は以下の記事も合わせてご覧ください↓↓↓

>>>>スマートグラスの活用事例【製造業編】 <<<<

 

3.解決の第一歩は「マニュアルのハンズフリー化」

前述した”現場では紙の手順書が確認しづらく手順遵守が徹底されない”のような課題に対して、既存の手順書やマニュアルをデジタル化しタブレットなどで運用を進める企業も増えてきました。
事前教育を重視したeラーニング型のコンテンツ導入もその一環ですが、あくまで「見せ方の改善」であり「作業中の参照」という観点から見ると、まだ不十分であるといえます。

これらをより効果的に活用するためには”視線の導線””手の自由度”などを加味した直感的な操作性の高い参照方法で、現場特有のニーズを満たす設計が必要です。

そこで、解決の糸口として注目されているのが”スマートグラスを活用したハンズフリーでのマニュアル参照”です。
スマートグラスを使った”マニュアルのハンズフリー化”によって、以下のような効果を得ることができます。

・作業の妨げにならない視線導線
ハンズフリー観覧により、作業者はマニュアルを読むための視線移動が減ることで、手元の作業や機械の動きに対する注意力が維持され、ミスや事故のリスクを低減できます。

・両手が使えることによる作業の自由度向上
マニュアルを手に持ったり紙をめくる必要がなくなるため、両手を常に自由に使える状態が維持され工具や部品の扱いがスムーズになり、環境に依存しない柔軟な参照方法として機能します。

・直感的な操作性による教育の効率化
音声コマンドや視線追跡などの直感的な操作が可能になれば、作業中でも簡単にページの切り替えや項目検索が行えるのはもちろん、利用者は複雑なUIを覚える必要がないため、操作習熟までの時間が短縮されます。

このように、製造現場における手順書の「見づらさ」や「使いにくさ」といった根本課題に対しては、単なるデジタル化や事前教育だけでなく、実作業の流れを妨げない“ハンズフリーでの情報参照”という観点が欠かせません。
結果として、作業の質や安全性を損なうことなく”手順遵守が徹底される”状態が整い、属人性の排除や教育負担の軽減にもつながることから“マニュアルのハンズフリー化”はこれからの現場に不可欠な運用基盤となっていくでしょう。


4.Diveなら多様なスマートグラスに対応できる!

実際の製造現場では、手順書やチェックシート、製造日報、点検表などが依然として紙ベースで運用されているケースが多く、デジタル化による業務の効率化や改善を求める企業も少なくありません。
Diveでは、そんな現場の声に応える形で、多種多様なスマートグラス・ARグラスでの手順書表示に対応しています。

作成されたマニュアルは、専用アプリをスマートグラスにダウンロードし、現場内に事前に設置したQRコードをカメラで読み取るだけで、すぐに参照することができます。
これにより、作業者は両手を塞ぐことなくマニュアルを確認でき、よりスムーズかつ安全に業務を進行することが可能になります。

つまり、複雑な操作をすることなく現場内での学習を実現し、教育コストの削減と作業精度の向上を現場の実態に即したスマートグラスの活用によって実現できるのがDiveの強みです。

また「スマートグラスが無い...でもハンズフリーの価値は試したい...」というご要望にも応えられるよう”スマホアプリがボイスコマンドに対応”しております。お持ちのデバイスで、手順移動のハンズフリーを実現する事ができます。 

このようにDiveは現場の現状・ニーズに沿って、無理なくDXを推進できるような仕組みが盛り込まれています。

 

 

5.まとめ

今回は"スマートグラスによるハンズフリー化で現場DXを推進!紙の手順書が使われない理由とその解決策!"を解説しました。

「作業中に手順書が確認できず、作業ミスや非効率が生まれてしまう」のような現場の悩みを解決するには“マニュアルのハンズフリー化”が大きなカギとなります。

既存の手順書をマニュアルツールなどを使ってデジタル化し、ハンズフリー観覧機能を活用することで、「現場で・作業しながら・直感的に」手順書を確認できる環境を構築できます。
これにより“確認できない”から生まれていた作業ミスを減らし、教育時間・指導工数も大幅に削減することが可能になります。

当社の動画・ARマニュアルツール「Dive」では、スマートグラスやAR、アイトラッキングなどを活用した”現場それぞれに適したマニュアル運用”を支える機能をご用意しています。

さらに詳しい情報は、オンラインデモ・個別相談会にてご紹介いたします。
「スマートグラスを活用したマニュアル運用を試したい」「自社の業務内容とマッチするか相談したい」という方はぜひ無料トライアルより「Dive」をご利用ください!

ご覧いただきありがとうございました。