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マニュアル作成ツールの出力形式を比較|自社の様式のまま出せるのはどれか【2026年版】

マニュアル作成ツールを出力先で比較。製品内で見る型・汎用フォーマット型・自社様式型の3つに整理し、12製品の対応を各社公式情報で確認しました。様式を変えずに運用したい現場向けに動画手順書システムDiveも紹介します。

マニュアル作成ツールを比べるとき、機能・料金・操作性はたいてい検討されます。その一方で、導入してから効いてくるのに検討段階では抜け落ちやすい問いがあります。

 

その手順書、最後はどこに置きますか。

 

製品の中で見られれば十分なのか。共有フォルダに置いて既存の文書体系に混ぜたいのか。それとも、文書番号と改訂欄と承認印のある、決まった様式に収めなければならないのか。この記事では、マニュアル作成ツールを出力先という一点で3つの型に整理し、12製品の対応を各社の公式情報で確認しました。

 

なお、何を記録するか(映像か、クリック操作か)で選びたい方は動画から手順書を作るツール比較|動画型と操作記録型の違いと選び方を、AI機能の対応表はAIで動画からマニュアルを自動作成|ツール6選を徹底比較をご覧ください。この記事は「作った後、どこに置くか」が主題です。

 

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ツールを入れても、様式のほうは残り続ける

 

現場の書類は、思っているほど電子化されていません。製造業(従業員50名以上)で現場帳票を管理している方を対象とした調査※1では、現場帳票を「紙」で管理している割合が20.6%、「Excel」が49.0%で、合わせて69.6%。2022年調査の63.7%から5.9ポイント増えています。減るどころか増えている。

 

理由も回答に出ています。紙を選ぶ理由は「紙の方が利便性が高いと感じるから」42.9%、「紙での記録・報告が慣例になっている」38.1%。Excelを選ぶ理由は「クラウド化が進んでいないから」52.0%、「使い慣れているから」50.0%。

 

ここから見えるのは、様式そのものは簡単には変わらないという事実です。ISOの文書体系に組み込まれている、客先に提出する形が決まっている、監査で見られる、押印欄がある——変えられない理由は現場ごとにありますが、結論は同じです。ツールを新しく入れても、様式のほうは残ります。

 

だからこそ、作った手順書がその様式に載るのかどうかが、運用が回るかどうかを決めます。

 

出力先には、3つの型しかない

 

製品ごとにさまざまな機能名が付いていますが、出力という観点で見ると、行き着く先は3つに整理できます。どれが優れているという話ではありません。必要なものが現場ごとに違うだけです。

 

型1:製品の中で見る

 

作った手順書は、そのサービスの中で閲覧します。スマートフォンやタブレットからアクセスし、誰がいつ見たかも記録される。紙にもExcelにも戻さない前提の設計です。

 

閲覧の記録が取れる、更新が即座に全員に反映される、動画をそのまま見せられるといった利点があり、教育や日々の作業参照が主目的ならこれで十分です。実際、手順書は見られてこそ意味があるので、この型が本筋である現場も多くあります。

 

こんな状況なら型1: 現場のスマホやタブレットで見られればいい。提出も保管も発生しない。文書番号や承認印は付いていない。

 

型2:汎用フォーマットに書き出す

 

Word・Excel・PowerPoint・PDFなどのファイルとして書き出せる型です。ただしレイアウトは製品が用意したものになります。「1ページに画像を何枚入れるか」「説明文を画像の右に置くか下に置くか」といった雛形が製品側に何種類か用意されていて、その中から選ぶ方式が一般的です。

 

製品の外にファイルを持ち出せるので、共有フォルダに置く、メールで送る、印刷して配るといった運用ができます。サービスを解約してもファイルが手元に残るという安心感もあります。

 

こんな状況なら型2: 社内の共有フォルダやSharePointに置きたい。既存の文書体系に混ぜたい。ただし様式そのものは決まっていない。

 

型3:自社の様式そのままに出す

 

あらかじめ自社で使っている様式のファイルを登録しておき、その体裁のまま手順書を書き出す型です。文書番号の位置も、改訂履歴の欄も、承認印の枠も、罫線の引き方も、いま使っているものがそのまま出てきます。

 

型2との違いは「誰のレイアウトか」です。型2は製品のレイアウトに内容を流し込みますが、型3は自社のレイアウトに内容を流し込みます。提出先や監査に出す書類の様式が決まっている場合、この差は決定的になります。

 

こんな状況なら型3: 文書番号・改訂欄・押印欄がある。客先や監査に提出する。ISOの文書体系に登録されている。様式は自分たちの都合では変えられない。

 

いま二重管理が起きているなら、必要だったのは型3

 

自分がどの型なのか判断がつかないときは、いまの運用を見てください

 

もし、動画マニュアルのツールを運用しながら、それとは別にExcelやWordの作業標準書を人が作り直しているなら、必要だったのは型3です。同じ作業について、動画側と書類側で二重に手間がかかり、しかも片方を直したときにもう片方が古いまま残る。よくある状態ですが、これは製品選定のときに出力先を決めていなかったことの結果として起きます。

 

逆に、書類側をつくり直す必要がまったく発生していないのであれば、型1で足りているということです。無理に型3を探す必要はありません。

 

12製品の対応状況(各社公式情報・2026年8月時点)

 

製品 公式に記載されている出力
型1
製品の中で見る
tebiki現場教育※2 外部ファイル書き出しの記載なし
Teachme Biz※3 PDF
VideoStep※4 外部ファイル書き出しの記載なし
Scribe※5 PDF / HTML / Markdown / Confluence
Tango※6 PDF / Markdown / HTML(上位プラン)
型2
汎用フォーマットに
書き出す
iTutor※7 Word / Excel / PowerPoint / PDF / HTML5 / 動画 / 画像
Dojo※8 Word / Excel / PowerPoint / PDF / HTML5 / 動画ほか全12形式(雛形は製品同梱の10種類から選択)
ManualForce※9 PPTX / XLSX(上位プラン)
Guidde※10 PPTX / DOCX / PDF / HTML / Markdown / SCORM
Notta Showcase※11 DOCX / PDF
型3
自社の様式
そのままに出す
AI Manual Coach※12 PDF / Excel。自社のExcelテンプレートに合わせた帳票出力に対応(事前設定が必要)
Dive Excel / Word / PowerPoint / PDF / MP4。登録した自社様式の体裁のまま書き出し

 

各項目は、2026年8月時点で各社の公式サイト・公式資料に記載されている内容を整理したものです(脚注※2〜12)。「記載なし」は機能が存在しないことを意味するものではありません。導入検討時は各社に直接ご確認ください。

 

調べた12製品のうち、利用者が用意した様式ファイルの体裁のまま出力できると公式に明記していたのは2製品でした。Word・Excel・PowerPointに書き出せる製品は複数ありますが、そのほとんどは製品が用意した雛形の中から選ぶ方式です。「Word出力に対応」と「自社のWordの様式で出力できる」は、まったく別の機能だということになります。

 

「自社様式に対応」と書かれていたら、確認したい4つのこと

 

型3に絞り込めたら、次は実務で使えるかどうかの確認に移ります。この4つを各社に聞くと、自社の運用に載るかがはっきりします。

 

1. Excelだけでなく、WordとPowerPointの様式も登録できるか

作業標準書はExcelでも、作業要領書はWord、教育用の資料はPowerPointというのは珍しくありません。1形式にしか対応していないと、残りの形式は結局これまで通り手作業になります。自社で実際に使っている様式が何形式あるかを先に数えておくと判断が早くなります。

 

2. 様式の追加・差し替えを自分たちでできるか

様式は改訂されます。そのたびにベンダーへ依頼と待ちが発生する運用だと、改訂のたびに止まります。管理者が画面から登録・差し替えできるか、それとも初期設定作業として依頼するのかを確認してください。

 

3. 数式・条件付き書式・印刷設定・マクロが崩れないか

ここが一番見落とされます。手順の数だけ行が増減する仕組みだと、セル参照が全部ずれます。合計欄の数式が壊れる、条件付き書式の範囲が外れる、印刷タイトル行がずれて2ページ目から見出しが消える。「出力できた」と「そのまま提出できた」の間には、この差があります。

 

4. マクロ有効ブック(.xlsm)がマクロを保ったまま往復するか

入力補助や自動計算のマクロが組み込まれた様式は、製造業では珍しくありません。書き出したファイルからマクロが消えていると、その様式はもう使えません。

 

この4つは、どれも運用が始まってから効いてくる条件です。デモの段階で、自社の実物の様式を渡して出力させてみるのが、いちばん確実な確認方法になります。

 

Diveの場合

 

動画手順書システム「Dive」では、自社の作業標準書のファイルをあらかじめ登録しておくと、手順書の「出力」メニューにその様式名が並び、登録した体裁のまま書き出せます。Excel(.xlsx / .xlsm)、Word(.docx / .docm)、PowerPoint(.pptx / .pptm)に対応しています。

 

設計上の要点は、行を増減させないことです。様式にあらかじめ手順の枠を必要な数だけ並べておき、そこへ内容を差し込みます。行が動かないので、数式・条件付き書式・印刷タイトル行・マクロのセル参照がずれません。マクロ有効ブックはマクロを保ったまま往復します。使わなかった枠は空欄の行として残るため、罫線も消えません。

 

様式の登録・削除はチーム管理者以上の権限で行えるので、様式が改訂されたときも自分たちで差し替えられます。

 

もちろん、Diveは型1の使い方——現場のスマートフォンやタブレットで手順書を見る——を本来の主軸にしています。型1と型3は対立するものではなく、両方必要な現場が多いというのがこの機能を作った理由です。現場は動画で見る。提出用の書類は今までの様式で出す。片方のために片方を作り直さなくてよくなります。

 

[キャプション] 画像: 登録した自社様式に手順が転記されたExcelファイル

 

まとめ

 

  • 現場帳票の紙・Excel管理率は69.6%で、2022年から増加している。様式は簡単には変わらない※1
  • 出力先は3つの型に整理できる。製品の中で見る/汎用フォーマットに書き出す/自社の様式そのままに出す
  • どれが優れているという話ではなく、提出や保管が発生するかどうかで決まる
  • 動画ツールとは別にExcelの標準書を作り直しているなら、必要だったのは型3
  • 調べた12製品のうち、自社の様式ファイルの体裁のまま出せると公式に明記していたのは2製品
  • 「Word出力に対応」と「自社のWordの様式で出力できる」は別の機能。デモで実物の様式を渡して確かめるのが確実

 

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よくある質問(FAQ)

 

マニュアル作成ツールの「出力先」は、なぜ選定時に確認したほうがよいのですか?

提出や保管の必要がある現場では、決まった様式に手順書を載せる工程が必ず発生するためです。ここを確認せずに導入すると、ツールで作った手順書とは別に、同じ内容の書類を人が作り直す二重管理が起きます。片方を改訂したときにもう片方が古いまま残る原因にもなります。

 

「Word出力に対応」と書かれていれば、自社の様式で出せるということですか?

別の機能です。多くの製品では、あらかじめ用意された複数の雛形から選んで書き出す方式が採られており、レイアウトは製品側のものになります。自社で使っている様式ファイルを登録して、その体裁のまま出力できるかどうかは、対応形式の一覧とは分けて確認する必要があります。

 

自社の様式で出力するとき、Excelの数式やマクロは壊れませんか?

仕組みによります。手順の数に応じて行が増減する方式だと、セル参照がずれて数式・条件付き書式・印刷設定に影響が出ることがあります。行を増減させず、あらかじめ用意した枠に差し込む方式であればずれません。マクロ有効ブックを扱う場合は、マクロが保持されるかもあわせて確認してください。

 

製品の中で見るだけの運用でも問題ないのはどんな場合ですか?

手順書を提出したり紙で保管したりする必要がなく、文書番号や承認印といった管理項目も付いていない場合です。この条件に当てはまるなら、閲覧記録が残る・更新が即時に反映されるといった利点を活かせるため、外部ファイルへの書き出しにこだわる必要はありません。

 


参考文献
※1 現場帳票研究所「【2025年版調査】製造業の現場帳票に関する実態調査」(2025年)※製造業(従業員数50名以上)で現場帳票を管理している方102名、2025年4月調査
※2 tebiki現場教育 動画マニュアル作成・管理機能(2026年8月確認)
※3 Teachme Biz 特徴・機能(2026年8月確認)
※4 株式会社Jストリーム「働き方を変えるマニュアルDXシステム『VideoStep』、利用ユーザー数が30,000人を突破」(2024年)
※5 Scribe Features(2026年8月確認)
※6 Tango Pricing(2026年8月確認)
※7 iTutor 機能紹介(2026年8月確認)
※8 株式会社テンダ「マニュアル作成ソフト『Dojo Ver8.00』を4月7日にリリース」(2020年)/「テンプレートWord の使い方」第3版(2025年)
※9 ManualForce 公式サイト(2026年8月確認)
※10 Guidde Help Center: Export(2026年8月確認)
※11 Notta Showcase(2026年8月確認)
※12 株式会社キャリアサバイバル「AI Manual Coach」(2026年8月確認)

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